ワイルドアームズ ザ フォースデトネイターの感想

およそ、2年前くらいに発売されたやつですね。毎回そうなんですけど、このシリーズすんごい好きなのに、プレイはどうも後々になるんですよ。新作がいつの間にか発売されてて、人のレビューとか見て買うのを渋っていると、これまたいつの間にか値崩れしていて購入するという流れです。で、今回の「ワイルドアームズ ザ フォースデトネイター」(以下WA4)も880円で購入です。この値崩れの仕方ですし、事前の悪い評価もあったんであまり期待していませんでした。評価が悪いのは前作に比べてシステムがかなり様変わりしたからのようです。
大きく変わったとこといえば、フィールドマップがなくなった所で、大陸の一部という狭い範囲の地図から場所を選んで移動するというもの。あと、結構派手なムービーなども導入されていて、フィールドマップも含め、今風のRPGになったのかなあと。まあ、おれとしてはこの辺は特に気にならないんですけど、ゲームのテンポとか考えると多少ストレスを感じる部分もありました。このゲームの売りは謎解き、アクション性の高いダンジョンだったりするんですけど、謎解きの部分はかなり弱まった印象で、アクション性の方は依然高いものだから、用意されたステージを一つ一つクリアしていく出来の悪いアクションゲームをしてるようでした。それに加えて画面切り替えの時にイチイチイベントがあったり、サクサク進めずストレスを感じました。
で、戦闘ですけど、コレもまた一新されていて賛否両論あったんですけど、おれは一応賛で。敵味方が反応値に応じて順番に行動し、さらに加えて位置の概念も設けられていて、戦略性の高い戦闘システムになっています。でも、この位置ってのがやっぱ重要で、戦闘開始時ランダムで決まるキャラの位置によって、かなり結果を左右される事が多いんですよね。下手すりゃすぐ即死なんてこともあるんですけど、その保険なのか終了後にコンテニューができて、あきらめない限り何度もトライ出来るんですよ。コンテニューがあるくらいなら、もう少しシステムよくしてくれりゃよかったかなーって思います。このシステムのせいでセーブ怠ってたらバグで痛い目にあったもんですから・・・
そして、シナリオなんですけど今回もよかったですね。世界が狭くて全体的に壮大さに欠けてて物足りなさもあったんですけど、味方、敵ともに魅力的でおもしろかったです。この世界には絶対悪といんものが無くて、どのキャラにも戦う理由があります。戦争の中でしか生きがいを見出せなかった人、世界を救うために絶対的な支配者になりたい人、世界を救うために人間の存在を否定しようと自ら汚れ役にに徹する人、世界を救うためにそれらの人と戦う主人公達、皆それぞれの貫く信念を持ち戦っています。RPGのシナリオにはありがちですけど、このシリーズは世界観、文字の描写が秀逸だと思います。
そして、これまたWAシリーズの魅力といったら音楽なんですけど、WA4では今まで担当していた、なるけみちこ氏に加えいろんな人たちが担当しているためか、非常に印象が薄いです。これは、音楽に大きなウエイトを占めているおれとしてはめちゃくちゃ残念でしょうがないです。
最後に全体の感想ですけど、マイナス面ばっか書いた気しますが、全体的に結構楽しんでプレイできました。前評判のせいもあるかもしれませんが、これはこれで満足できました。これで値崩れしてるもんですからかなり買いだと思いますよ。