ワイルドアームズ ザ フィフスヴァンガード

恒例の約1年後購入のワールドアームズシリーズなんですけど、今回は思った以上の値崩れもしておらずその内容に期待してました。
で、今回のゲーム内容は前作の不満点、特にRPGとしての規模の小ささ、物足りなさを解消したものになっています。
まず、フィールドマップが復活したことですかね。
ドラクエ8みたいな広ーいマップになってます。
そんな感じで世界の壮大さを表現できているのはいいんですけど、微妙に迷ってしまったり、その上妙な段差で行き止まりを戻らないといけなかったり、その間に敵が出てきてりとイライラする方が多かったと思いますね。
あと、ダンジョンの前回のようなアクション性の強さが今回は弱くなっていて、そのかわり謎解きの要素が強くなってます。
この謎解きがなかなか難しくてやり応えがあってなかなか面白かったです。
しかし、場所によっては謎解きの間に敵とエンカウントする部分もあってそれにはストレスが溜まりまくりましたね。
シナリオがいいだけあって、そのフィールドやダンジョンでグダグダしてるせいでなかなか先に進めないってのはいただけません。
そういうわけで、あと一つ配慮が足りないというか、長く続いてるシリーズなのにその辺は残念ですね。
シナリオがいいと先ほども書いたんですけど、今回もホントにいいんですよね。
シナリオのテーマは「独立」。
世界には二つの種族がいて、片方が支配する側、もう一つが支配される側という構図で、主人公達はこの支配される側の人間に属します。
主人公は田舎育ちというわけで、その二つの種族の力関係を知りません。
そんな中で旅立ち、その途中で人間達が蹂躙されている姿を目の当たりにした主人公は、その実態に怒り、人間達を助けようとするが、当の支配される側は何者かの介入によって状況が今よりも悪くなることを恐れ、手を出すなといいます。
そんな人間達にとって独立の日は訪れるのだろうか、主人公が人間達を導く先導者(ヴァンガード)となるにはいかなる覚悟が必要なのか、支配する側、ベルーニ族の謎とは?そんな感じのお話です。
その他、それと平行する形で色恋話も展開するんですけど、ヒロインキャラの日記から語られていくというのもおもしろいです。
更にそれらを絡め、ラストへと向かっていくシナリオはシリーズの中でもトップクラスだと思います。
このシナリオのためだけにプレイするのもアリですよ。
しかし、聞く話によると、今回のWA5はセールス的にはあり思わしくないのだとか。
ソニー作品でセールスが振るわず消えていった作品もたくさんあります。
もしかしたら、今発売中のPSP版のセールスいかんによっては、同じ道を行く可能性も…
こんだけシナリオが秀逸な作品はなかなかないですよ。
このまま消えるのはホントにもったいないです。