「My girl」

アルバム「MY FOOT」の感想は後回しで、そん中の1曲、「My girl」の感想です。
この曲はもともとシングル「ノンフィクション」の3曲目に入ってたんですけど、今回はそれのDocument Versionとなってます。
ドキュメントバージョンってのはそれこそノンフィクションなのかどうなのか、その辺はわかんないんですが、どっちにしろこの曲はカッコ悪く情けないです。
この曲は彼女と別れてなお彼女を想っている曲です。
彼にとって彼女はどれだけの存在なのか綴った上で、「マイガール かえってきてくれ」とうたっています。
単純に聴くとすごく女々しいんですよね。
もう彼女はいないのに「マイ(僕の)ガール」なんて未練たらたらでカッコ悪いです。
そんな歌詞でも曲にのせるとカッコよくなるって、アーティストっていいですね。
そんなことが言いたいんじゃなくて、おれはある意味これがピロウズらしいと思ってるんです。
言葉遊びとかもあるんですが、キレイなもから汚いものまでいろんな感情を表現するのがさわおさんっぽいと個人的にそう思ってるわけです。
今回の「My girl」に関してはカッコ悪いだの女々しいだの情けないなどと言ってしまったんですが、それは誰もが経験するであろう感情であって、彼らは決して特別ではなくおれらと同じなんですよね。
逆にいうと、なんの挫折や妥協も味わったことのない人が歌詞を書いたり、キレイに着飾った歌詞しか書かないのであれば、リアリティは薄れ、なんの魅力もない薄っぺらになってしまいます。
曲を聴くに当たって歌詞を最重視するわけではないのですが、世の中で歌詞を売りにしてるアーティストの曲聴くとつまらなかったりするもんでね。
それはいいとして、ピロウズのこのようなある意味人間臭さのあるような歌詞ってのはすごく好きなんです。
どうしようもないことに対する苛立ちや、どっからかでてくる下心、その他もろもろ歌詞にしてもいいんじゃないでしょうか。
今回の「My girl」、9月にでた「ノンフィクション」に入ってるやつは女々しく、情けなくてどうにも暗くて好きにはなれなかったんですが、それから4ヶ月経ち、ドキュメントバージョンとして生まれ変わったこの曲は、まるでもう昔の思い出みたいで、情けなさは変わらないんですが、さわやかさを感じてしまいます。
曲のテンポが速くなったことからもその時間の経過を感じます。
そんなのもあって「My girl」はすばらしく生まれ変わったと思います。
「MY FOOT」の中でもかなりのお気に入りの曲です。
曲のテンポがかわって印象がおもいっきりかわったっていえば、ピーズの「耳鳴り」がありますね。
最後に、おれの思惑がはずれて、実はドキュメントバージョンの方が原曲だったなんていわれてもおれは聞く耳をもちませんよ!
勝手に自分の中で美化していいもんにしちゃってるんだからね!
MY FOOT