鼠と

仲良くなった気がします。
ケースの中で手の平を差し出すと、その上にちょこんと乗って、ペロペロガリガリしてきます。
そして、腕を伝って上って来ます。
肩の辺りまで上ると、そこでなんだかコソコソしてます。
見えないんでわかりません。
気に入ってるのかわからないのですが、なかなか降りてくれません。
鼠の手足は細く骨は針金のようなものですから、肩くらいの高さとはいえ落ちればキケンです。
なので、なかなか降りない見えない鼠に対して、エサを持って肩口に手を差し出します。
すると、食いしん坊の鼠はエサにつられて手の平に乗っかってくるんです。
無事捕獲完了です。
ほら、なんだか仲が良いでしょう。
しかし、もしかすると鼠の方は、エサが出てくる機会の上に乗って遊んでいたら、更に上に上れそうだと思い、上に上ってウロチョロしてると、エサを乗せたリフトが上がってきて、エサを食べつつそれに乗ったら自分の住みかに自動的に戻れる。ちょっと遊んで、いつもより多めにエサをもらえる。なんて都合のいい話なんだ。これからもこの機械を利用しよう、ウヒヒ。
なんて思っているのかもしれません。
しかし、それでもいいんです。
気付かないふりをして、今を楽しむんです。