雨上がりに見た幻

今年で20年目を迎えるピロウズが名曲「ハイブリッドレインボウ」のアンサーソングとして作った曲が、おそらくこれだと思います。
タイトルをパッと見た時にまず想像したのが「虹」で、実際に曲を聴いてみるとまさにそういった感じになっています。
「ハイブリッドレインボウ」は、『昨日まで選ばれなかった僕らでも明日を待ってる』と、今はまだまだだけど、自分達の音楽をやってればきっと俺達にも明日はくるはず!そうだろ??ここはその途中なんだ、そう信じたい、といった曲だったんですが、
今回は『全てが変わるかもしれない 蜘蛛の糸をよじ登って 認め合った僕らは 時代も背景もそぐわない 遺物なんだと思い知った』と歌いつつも、最後は『足跡の無い道を選んで ずいぶん歩いたな 荒野の果て 何処かにきっと 足跡残ってる それだけが それだけが 生きた証 それだけが それだけが 僕らの誇り』と歌っています。
自分達の思っていた明日が来たのかはわからないけど、自分達の歩いてきた道に決して後悔はなく、そうやって辿り付いた今居る場所も決して悪い場所ではない、という風に聴こえます。
まさに20年歩き続けた彼等だからこその1曲だと思います。
ピロウズの音楽に触れた事のある人なら、是非聞いて欲しい1曲です。
そうそう、最近のピロウズの曲に個人的に魅力を感じないというような事を今までちょくちょく言ってきたんですが、別にそれでもいいのかなとふと思いました。
というのも、ピロウズの曲は主に若い世代の人たちに指示されるものであって、歳をとっていくおれが離れていくのも自然な流れのような気がしたんです。
ただ、今回の1曲のように時々振り返ってくれれば、おれみたいな人でも一緒になって振り返ることができ、自分の中のピロウズを再確認できて、なんというか助かりますね。
んなわけでPV↓

「ハイブリッドレインボウ」にでてきた飛行船がプカプカと浮かんでいて印象的ですね。
まるで深海のような空間の中で歩いてきた足あとに光を当てる画なんかは、長い間日のあたらない場所で活動してきたんだなーと思わせますね。
あの低空飛行でここまで長い間バンドを続けて、且つ自分達の音楽を追究し続けるってのはなかなかできない事だと思います。
まあでも、低空飛行だったからこそ、いろんなモノに縛られることなく自分達のやりたい事を出来たのかもしれません。
それにしても、最後に飛行船が地に着いてるのが気になりますねえ。
これはどう解釈すればいいんですかねえ。
ただの着地ならまだ飛んでいけるんですが、墜落なら・・・。
あ、でも、最後の砂時計が止まった画はこっからの再出発を連想させますかねえ。
砂時計は逆にすればまた時が進みますからねえ。

雨上がりに見た幻

雨上がりに見た幻