ものすごい

尿意に襲われ、トイレを探すべく建物内を走り回るおれ。
しかし、何故かどのトイレの扉も堅く閉ざされいます。
それどころか、さっきまで迷路のように入り組んでいた通路が、次々と無くなっていくじゃないですか。
訳も分からず、膀胱を押さえ、ただ立ち尽くすおれ。
一体、どうすればいいんだ・・・!
そんな絶望感の中、おれはふと目を覚ましました。
そうか、夢だったのか!
しかし、激しい尿意は夢の時のまま。
慌てて飛び起き、現実のトイレに向かったのは深夜の3時過ぎの事でした。
トイレで用を足しながら、ふと思いました。
もしも、夢の中でトイレの扉が簡単に開いていたら、追い込まれる事もなかったのならば、今頃、ベットには壮大な世界地図が出来ていたんじゃなかろうか。
だとすると、夢の力、潜在的な自己防衛本能とうものは大したものです。
ただ、同時に恐ろしい考えも頭をよぎりました。
今、用を足しているこの状態、もしもこれ自体が夢だったら・・・!
おわり。