むかし、コーコーセーの頃、

昼飯ケチってお金ためてました。
余裕があれば自分で弁当*1作ります。
しかし、弁当作ってない日にどうしようもなく腹がへったそんな昼下がりには食堂へ行くのです。
食堂へ行くと言っても当方ケチですから、注文するのはご飯の単品50円のみです。
ただ、それだけでは味気ないのでちょっとした魔法をかけるのです。
てじなーな!って具合に黒い聖水をぼとぼとっと。
東洋の宝、お醤油サマです。これだけでいいんです。
付き添いの友人Mくんは確実に引いていましたね。
あの時の細い目といったら今でも忘れられません。
それ以降、羞恥心を覚えたおれは腹がへった日には、人目を避けるため放課後にソイライスを頂くことにしました。
そうなってから気付いたんですけど、人もまばらな食堂に同じソイライスを食する同士が結構存在してるではありませんか。
その中に、おそらくこの集団のボスであろう豪快にソイソースをぶっ掛けるツワモノを発見しました。
チーム・ソイライスのボスに挨拶を通さないといけないんじゃないかと近づいたんですけど、そのボスの器をみて驚愕しました。
器並々のソイから海に浮かぶ孤島のように頭を見せるライス。
さすがボス、尋常じゃありません。
おれは恐怖に慄き、尻尾を巻いて逃げ出しました。
そして、思いました。
世の中の同じ年代のヤロー共が愛だの恋だのチュッチュしている時に、この男はこうやってソイを飲み続けてきたのか!
そうか!男として、そのこだわり、その生き方におれは感銘を受けたのか!
・・・っつーか、こいつ早死にするだろうなー。おれは、ほどほどにしとこー。
というわけで、偏食はいけないと教わったその日、手を合わせて、なんまいだーと唱えました。

*1:おかず2割に対し、メシ8割。好調時