あまり

知られていないかもしれませんが、実は、
猫が好きなんです。
割と、結構好きです。
しかし、そんな猫好きなおれにとっても、苦手な猫というものが存在します。
それは、今日車の運転中に出会った、道路の上で堂々と寛ぐ猫ちゃんです。
おかげで車は立ち往生でした。
ただでさえ運転が苦手なおれです。
いくら猫好きとは言え、この状況は看過できません。
というか、どうすればいいかわからず、テンパりました。
もう、テンパって、体温が上がって、外との温度差で車の窓が曇っちゃったりしちゃって。
そのせいで前が見えづらくなって、それで更にテンパるんですよ。
車通りの少ない帰り道だったからよかったですが、後続車でも来ていたら、もうパニックになってたでしょうね。
本当に道を譲ってくれないですから、仕方なく猫ちゃんの側まで車を進めると、そこでようやく少しだけ横に移動してくれました。
そして、再び寛ぐ猫ちゃんの横を慎重に通過し、なんとか無事に帰宅する事が出来ました。
かなり疲れましたね。
本当だったらすぐに部屋に戻ってベッドに潜り込みたい所なんですが、そうはいきません。
まだ、やることはあるのです。
だって、猫ちゃんはそこにいるわけですから・・・。
事情が変われば、さっきまで苦手だった猫ちゃんも、ひとたび大好物へと転じるわけです。
そんなわけで、道路を見てみると案の定猫ちゃんはそこにいました。
これは好都合だと猫ちゃんに近付くおれ。
しかし、その瞬間、猫ちゃんは一目散に逃げて行ってしまいました・・・。
車に動じない猫ちゃんが、おれの気配を感じるや否や逃げ去ったわけです。
これは、立ち直れません・・・。
しかし、まあしかし、そんな気まぐれな猫ちゃんも、おれは大好きなのですよ・・・。
おわり。